眼鏡技術者の国家検定資格

職業能力開発促進法 第47条第1項の規定に基づき、技能検定職種のひとつとして、令和3年8月13日に(公社)日本眼鏡技術者協会は厚生労働大臣から眼鏡作製職種の指定試験機関となり、試験業務を実施することになりました。
今般導入された「眼鏡作製職種」は、多くの歳月を掛けて誕生した検定制度であり、多様化・高度化する顧客のニーズに伴い、「適切な診断・治療」と「適切な眼鏡作製」の双方の実現に向けて、眼鏡技術者が眼科専門医と連携しつつ、国民により良い眼鏡を提供し、目の健康を守れるよう、眼鏡作製の技能を高めていくことを目的とし、眼科専門医との連携を含め、眼鏡を必要とする顧客が視力補正用眼鏡等を選択し購入する際に、眼鏡店において行われる、視力の測定、レンズ加工、フレームのフィッティング等の業務について検定を実施いたします。
検定試験は、学科試験と実技試験で実施し、両方の試験に合格すると「眼鏡作製技能士」の称号が付与されます。等級は1級、2級の2つからなります。

技能検定とは

働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度です。
合格すると合格証書が交付され、「技能士」と名乗れます。(厚生労働省公式サイトより)

眼鏡作製技能士とは

眼鏡作製において、お客様の眼鏡の使用状況・使用目的を聞き取ると共に、視力の測定、レンズ・フレームの販売、加工前作業、レンズ発注・加工、フィッティング、引き渡し、アフターケアを行う眼鏡作製の総合エキスパートです。

総合エキスパートとして、以下のような知識や能力を身につけていることが求めらます。

知 識

  • 視機能、光学、商品、眼鏡販売、加工作製、フィッティング
  • 企業倫理・コンプライアンスに関する【幅広い知識】
  • 眼鏡業界に関する【専門的な知識】

能 力

  • お客様のニーズをくみ取る【コミュニケーション能力】
  • お客様に合った眼鏡を作製する【測定・加工・フィッティング能力】
  • お客様に正しい装用・取り扱いを説明する【説明能力】

技能検定実施の基本的な考え方

業界共通の「ものさし」として技能を客観的に評価する

既存の認定制度の経験を用い、国が定める基準に基づき技能を再評価する。

眼鏡購入者に眼鏡技術者・眼鏡店選びの一つの手段を提供する

80%以上の眼鏡購入者は自分に合った眼鏡を作製してくれるという期待から、眼鏡技術者には国家資格制度が必要と言っている。

眼鏡技術者の技術・知識レベルの向上

公的資格の取得意欲は眼鏡技術者の技術・知識レベルの向上に繋がり、結果として、顧客満足度の高い眼鏡の提供に結び付く。

眼鏡作製職種の社会的地位の向上

公的に能力や質を証明することで、眼鏡作製職種のアピールに繋がる。

眼鏡作製職種従事者の処遇向上

処遇改善やキャリアアップの材料として活用できる。

既存有資格者(認定眼鏡士)のスムースな技能検定への移行と受検機会の拡大

現在の認定眼鏡士制度は眼鏡専門学校卒業生が主たる受験生であるが、技能検定制度を導入する事により、これら卒業生に加え、既に業界内で働いている経験者を広く受検者として迎えることができる。